心
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文章力皆無
それでも良ければ
嫌な人は回れ右
では
とある夏の日のこと、先生が僕に一つ問いかける
「ねえカイト、心って何だと思う?」
「心・・・ですか?」
「そう、心。人であれ動物であれあるのだけど、それって何だと思う?」
その質問をうけて僕は考える。
心。それがそもそもどんなもの僕はなんであるか分からない。
なぜかと言うと僕は小さな村に生まれたのだけど「お前は目が赤く、白い髪だ!つまりお前は悪魔だ!」という理屈の元、学校や家、村の中どこでもいじめられ、
逃げるようにして悪しき魔女がいると噂される森にたどり着ついたのだから。まあ実際悪しき魔女なんてどこにもなくひっそりと森の中で動物たちとふれあって生きている優しい良い人だったのだが。
まあ先生のことはさておき、僕は先生以外の人にまともに接してくれた人なんていなかったから心というのが本格的に分からない。
なのでぱっと思い浮かんだのを言葉にしようと思う。
「嬉しいとか悲しいとかの思いですか?」
「いいえ、一部正解でもあるけど、それは正確には感情だね」
「そうですか・・・というかなんでそんなことを聞くんですか」
「あっ・・・えっとなんというか、新しい魔法を教えてあげようと思ってね」
なんかはぐらかされた様な、変な返答をされてしまった。
「先生、なんか隠してないですか?」
ジト目で先生を見てみたけれど
「いやー?そうでもないけど?」
結局駄目だった
「と、とりあえず一日考えてみて。明日また答えを聞くわ」
「分かりました考えてみます」
「そしたら今日は祝福魔法の上級魔法をやろうか」
「はい、先生。宜しくお願いします」
こうして一日一日色々なことを教えてもらっている
それは読み書きだったり魔法だったりと多岐にわたっていて、僕が先生に拾われた十年前からずっと行っているのだが問いかけをされることはあまりなく、またあったとしても抽象的なものが多く僕には答えにくいものばかりだった。
一日の授業が終わり自室に戻り先生の言っていた「心」についてベットに寝ころびながら考える。
「嬉しいや悲しいのが感情というのなら心って何なのだろう・・・先生は
一部正解とは言っていたけれど、他に何があるのかなあ」
そう思いふけりながら目を瞑り考えてみようとしたが、そのまま疲れからか眠ってしまった。
「ってあれここはどこだ?」
って呟いた僕はいつの間にか人が居なくなった村のような所の中心部に立っていた。
「さっきまで僕は寝ていたからこれは夢になるのかなぁ?先生は転移魔法とか使えないと言っていたはずだし」
そう無理やり結論つける。たまに先生のいたずらとかもあったりするのだけど、先生はいい夢しか作れないはずだし、現実だとしても転移魔法が使えないはずだからこれは僕自身の夢だと結論を出した。
そう思いながらあたりを見渡しているとあることに気づく
「あれ、ここはもしかして僕がいた村・・・?いやでも・・・?」
確証を得るために僕が住んでいた家に向かってみる。
するとやっぱり僕の家があった。ただ家の中から嫌な気配を感じた。
「でも多分行かないと駄目だよね、一向に覚めそうにないし」
そう僕自身に言い聞かせ意を決して家の中に入る。
家に入ると目の前に大きな机が一つと椅子が四つありその椅子のうちの一ついつも僕が座っていた椅子に見知らぬ誰かが座っていた
机には蝋燭がついていてその誰かをほのかに照らしていた
「やあ、待ってたよ。取り敢えず座ってくれないか?君と話がしたい」
「・・・その前に聞きたい君は誰なの?教えてくれないか」
「僕?君がよく知る人物だよ。目の前に座ってくれれば分かる」
「そうか、分かったよ座るよ」
そう言われたので従いその誰かの目の前の席に座る。
そして顔を上げるとそこには顔は僕に似ているんだが、髪は黒く、また目も黒かった。
「君は…僕自身かい?」
「ご明察、私は君だよ。さて、なんで君が呼ばれたか分かるかい?」
「もしかして・・・心についてかい?」
一番真っ先に思い当たった物を出してみる。
「なんだ、基本的に鈍感なきみでも今日は分かったか。」
正解らしい。
「さて、君が森に捨てられ、そして拾われて早10年。君は心とやらを理解できてると思ったのだが、未だわからないか。今一度今までの人生を見直すといい。」
そう彼が僕の顔に手を付けると、僕は深い闇にとらわれる。
そして僕の過去を、過去の僕の後ろから、しかし体を動かすことはできなかったが見ていった。
最初の虐められた五年間、そして拾われ先生と過ごした十年間。それをほんの少しの間ですべてを見た。その中には3か月まえの魔法の日記のこともあった。
「おかえり、心についての答えは出たかい?それとも、もう一周したいかい?」
「いや、多分答えが出たし・・・何よりトラウマが多いんだ、やめてくれ!」
正直虐められてた人生は今でもうなされ、悪夢を見ることがある。更にはそのせいで先生以外の人物をみると今でも怖くてまともに接したりできない。
そんな傷を残した過去をまた見させられたのだ、それだけ僕の精神は削れていた。
「そうか、ならいい。君の答えを聞こうか。」
「・・・っ!」
彼は不敵な笑みを浮かべながら僕に聞いてくる。しかし正直明確な答えは出ていないものの、言わないとまたトラウマを見させられそうなので
頭を回転させながら考える。
「答えが見つかってないのか?もう一周「答えが出た!」
「へえ・・・なら聞いてみようか」
そして息を整えて自分を落ち着かせて答えをだす。
「心。それは誰かを信頼し認めれること、違うかな?」
その答えを聞いて彼は驚きながらも心底嬉しそうな顔をしながら
「なんだ、分かったのか。ならもう私の手助けは必要ないか。さっさと目覚めな」
そう彼は言い放つと僕の意識は深い闇に落ちた。
落ちる寸前、「お達者で」と彼が言っていたような気がした。
「やっぱり夢だったんだね」
僕は目覚めながら周りを見渡すと、そこはいつも住んでいる僕の部屋だった。
服を着替え朝食を食べるために食卓へ向かう。そこには既に先生が朝食の調理をしていた。
「先生、おはようございます」
「おはよう、カイト。それで心とはどんなものか結論ついた?」
先生が朝食を盛りつけながら問いかける。
「誰かを信頼し認めること。ですか?」
僕は自信をもって明確に答えた。すると先生はこちらに振り向き、微笑みながら、
「カイト、よく一日で分かったね。よしなら新しい魔法を今日は教えよう!」
と褒めてくれた。
僕はとっても嬉かったが、一つ気になったことがあるので聞いてみることにした。
「そういえば先生、もしかして昨日僕にまた魔法で夢を見せました?」
「昨日?昨日はなんもしてないけど?どんな夢だったの?」
「それは秘密です。正直恥ずかしいので」
「ええー教えてよカイトー。カイトの意地悪ー!」
「むくれながら聞いてきても駄目です!って、先生杖をこっちに向けながら来ないでくださいー!」
今日もこうしていつもと変わらない一日がつづくのだろう。更に先生に対する信頼を深めて。